愛知医療学院短期大学

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教員リレーコラム

「西日本豪雨災害について思うこと」

石川 清 [理学療法学専攻 ]

平成最悪の豪雨災害とされる今回の西日本豪雨災害では、死者・不明者合わせて二百数十名に及び、大雨警戒情報発令から1週間以上経過した今でもまだ約7千人の人たちが避難所生活を余儀なくされています。被災地はインフラの復旧が進まず、断水や連日30℃を超す猛暑で避難所での生活を強いられている人たちの健康状態が心配されます。避難所生活が長引くにつれ懸念されるのが脱水、熱中症エコノミー症候群、高齢者ら災害に弱いとされる人たちの災害関連死です。これらを避けるためにも、避難所生活をしている人たちへの医療支援が不可欠です。医療従事者として、被災地の悲惨な状況に心を痛め、何か支援ができないものかと思案している人も多いかと思います。
前の勤務先(名古屋第二赤十字病院)は、災害救護を使命としている赤十字病院であることから、災害救護に対する職員の意識は高く、先日も救護班6名が被災地に派遣されました。派遣される職員は出発式(写真1)で"被災者の人たちのために全力で頑張ってきたい"と強い抱負を語っていました。
当院は災害救護を歴史と伝統の一つと位置付け、過去の数々の大災害に救護班を派遣し、多くの職員が派遣経験を有しています。私自身も何度か救援活動に参加しましたが、初めて参加したのは1995年に発生した阪神淡路大震災の救援活動でした。発災3日目に救護班の一員として神戸に入り、現地で見た高速道路や家屋の倒壊現場は、テレビや新聞の映像とは全く異なるもので、地震の凄まじさを身を持って体験しました。被災地の現実は自分で被災地に入らなければ分からないと思いました。倒壊家屋の中や救護所での被災者の人たちの診療を通して、被災者の人たちから涙を流して感謝された経験は、医療従事者として大きなやりがいでした(写真2)。たった3日間の救援活動でしたが、この経験は人生の経歴に残る貴重な経験であり、私の人生の中で大きな意味を持つこととなりました。院長在職中、自分自身の経験から一人でも多くの職員がこの経験を共有してほしいと強く切望し、多くの大災害の救援活動に積極的に職員を派遣してきました。
最近では、赤十字以外にもいろいろな組織が災害救護に高い関心を持ち、救援活動にも参加しています。わが愛知医療学院短期大学も何らかの形で、災害救護に関わることができればと思っています。避難所生活を余儀なくされている被災者にとって、リハビリを専門とする当大学の人たちが活躍する場は非常に多いと思います。
さて、皆さんはどういう形で大災害時の救援活動に関わったらいいと思いますか?

(写真1)豪雨災害に派遣される医療救護班の出発式
名古屋第二赤十字病院正面玄関:2018年7月12日)

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(写真2)阪神淡路大震災での救援活動(左:筆者)
(神戸市長田区の避難所:1995年1月20日)

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