愛知医療学院短期大学

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教員リレーコラム

「新しいもの2」

横山 剛 [作業療法学専攻]

今年4月の教員リレーコラムに「新しいもの」と題して寄稿した。新しくなるためには新しいものが必要、新しいものには新しいものが必要である、といったことを書いた記憶がある。今でも私の思いは変わっていないのであるが、実は大きく変わった。そのことを今回はお話ししたい。私は、過去に生きたその経験を用いての今やこれからの生き方から、日々新しい一日一日を生きて新しい自身を感じ受けて取ることを願い、過去を手放し未来に生きる今を生きていこうと思うようになった。
 話は変わるが、よく学生から「文章が書けなくてレポート提出できません」と提出期日を過ぎてから言われる事がある。この学生の生き方は「変わらない事を選んでいる」ことがお分かりになるだろうか。「自分は文章が書けない」のだから「レポート提出できない」という物語を過去に持ったのであり、それを今も生きているのである。そして未来も「そう生きる」と宣言しているかのように見えるのだが皆さんはいかがであろうか。
 理学療法士や作業療法士はリハビリテーションプロフェッショナルであり、患者様の変化を期待しあれこれと思案してプログラムを立案・実践していく仕事である。間違いを恐れずに言えば、我々は変化を大いに期待し喜ぶ仕事を手にしているししようとしている。また、変化を恐れず目標に向かって進み続けていくことが新しいものになっていくプロセスなのだと思う。先の「文章が書けない」という学生に話を戻せば、「文章が書けない」といった現実を受け入れつつも、(少なくとも今よりは)うまく書けようになるために一歩進めて、提出期日前に担当教員を訪ね指導を受けるべきなのであろう。指導を受け続けた学生は確かに前進していくことを本学就任以来(現在16年目)沢山見てきている。また多くの指導を要する学生が増えていることも実感として持っている。
 青年期にある学生が自身の最大限の自立を目指していけるよう、実は支援者が新しいものにならなければならないのであろうと思う今日この頃である。

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