愛知医療学院短期大学

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教員リレーコラム

「新しいもの」

横山 剛 [作業療法学専攻]

新年度を迎え、新入生の皆さまは希望に満ちていることと思います。愛知医療学院短期大学にようこそお越しくださいました。
入学式も終わり徐々に生活に慣れ始めてきた頃ではないでしょうか。御存じの方もいるかと思いますが、新しい葡萄酒は新しい革袋に入れなさい、という言葉があります。
せっかく新しく造った葡萄酒を古い革袋に入れると、革袋が破れて葡萄酒も革袋も台無しにしてしまうといった戒めであります。つまり新しいものには新しいものが必要ということです。
先日の入学式の時に学長が新入学生に向かって、「新しく生まれ変わってください。(reborn)」とおっしゃいました。
新しく大学生になったということは当然これまでの高校生から離れて大学生でなくてはならない、ということです。
とはいっても「大学生って一体...、」とお思いの方が大半だと推察いたします。
 心理学に原因帰属という考え方があります。様々な出来事の原因をどこに求めるかが、自分の心のあり方や次の行動に影響を与えるというものです。例えば、試験の結果が思わしくなかった時に、「問題が難しかったからしかたない」と思う人と、「自分の努力が足りなかった」と思う人ではその後の行動は違ってくる可能性が高いです。
試験問題は先生が作成するから自分がその問題に何かしら手を加えることはできません(=統制できない)。
しかし努力に関しては自分が自分に手を加えることができます(=統制できる)。つまり自分が統制できるものに原因を帰属することは今後の行動に影響を与えることになります。
私はこれまで多くの学生に接してきて思うことは、帰属を変えない人は行動も結果も変わらないということです。
これから起こることや結果から示されることを新しい受け取り方をすることが肝要かと思います。
 「理学・作業療法士になる」ことは「新しいもの」になることですから、そのようになるために「新しいもの」を身につけないとならないということですね。そんなことを試行錯誤する三年間であって欲しいと願っています。よろしくお願いいたします。

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