教員リレーコラム

「成長するかどうかは自分次第」

臼井 晴信[理学療法学専攻]

理学療法士の仕事をしていて一番嬉しい時。 それは・・・「患者にありがとうと言われた時」 ・・・ではありません。私は。 人はありがたいと思っていなくても「ありがとう」と言うものです。 では、どんな時に嬉しいと思うのか。 結果を出せた時です。 自分の立てた仮説が検証できて、それが患者の利益や患者の幸福につながった時です。 特に、他職種と協力して自分の専門性と他職種の専門性がそれぞれ生かされ、 それが結果に結びついたとき最も嬉しいと思います。 自分一人では患者は良くならない。しかし、自分がいなければ良くならない。 そういう状況を実感できた時、とても嬉しいです。 なぜそれが嬉しいのか。 自分の知識が生きたと思うからです。 生きる知識をつけるためには「知的好奇心」が大切だと思います。 「なぜそうなるのか?」「どういうことなのか?」 常に目の前のことに疑問を持って、 それを自分の力で解決しようとする。 いろいろ調べたり、考えたりしながら、疑問を解決しようとする。 その疑問が7割くらい解決しそうかな・・?っていう段階で最もワクワクします。 一度そのワクワクを体験すると、学ぶことがとても楽しくなります。 例え疑問を解決できなくても、そこまでの過程で知識は圧倒的に増えています。しかも使える知識が。 「自分で調べ、自分で筋道を立てて考える」 その過程を失うと、誰かの考えた「答え」を知っても、得るものはほとんどないと思います。 映画やドラマのネタバレと一緒です。楽しくもありません。 「答え」だけを求めていたり「考えること」をやめると、そこで成長は止まります。 物事のほとんどに「答え」はありません。 答えだけを知ろうとするよりも、考えることを大切にするといいと思います。 理学療法士や作業療法士は「知的好奇心」を持っていれば、一生成長できる仕事です。
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