教員リレーコラム

「日常に『楽しい!』をもっと」

渡邊 豊明[作業療法学専攻]

本学に着任して2ヶ月、研究室で仕事、オンライン授業と部屋に籠もりっきりで、一人寂しく不安な毎日を送ってきました。しかし、6月から分散ではありますが登校が開始され、学生の顔を見ることができ、素直にうれしく思います。 さて、100年に1度の出来事と言われている、コロナ禍の状況の中で、皆さんはどのような気持ちの変化があったでしょうか。友達に会えない、スポーツができない、映画が観に行けない、コンサートに行けないなど、我慢、我慢の日々が続いたのではないでしょうか。また、新しい在宅での生活の工夫、楽しみ方を発見した方も多いことでしょう。このように、普段できていたことの大切さを知り、日常に新たな取り組みをすることができたことは、貴重な体験であったと思います(これからも続きますが・・・)。 今回、私は、オンライン講習会で、けん玉先生の資格を取りました。「なぜ、けん玉?」と思うかも知れませんが、作業療法士として日常にある道具等を使って、健康増進を図れないかと常々考えていました。そして、今回が絶好のチャンスでした。いつでも、どこでも、誰でも、安全にできる、一人でできる運動や遊びが必要になったからです。これは、けん玉しかないと思い立ちました。 けん玉は、ただの遊び道具ではありません。膝の屈伸運動を必要とし、安定したフォームをするためには体幹、下肢の安定、バランス感覚が必要です。目と手の協調動作も大事です。そして、脳の機能も活性化します。集中力はもちろん、不慣れな動作を実施する(新しい技に挑戦する)ことで前頭前野が活発に働き、認知機能を向上させます。けん玉の技は、組み合わせにもよりますが、3〜5万あると言われています。いくつかの技に挑戦し「できた!」ときの達成感がたまりません。 話は長くなりましたが、このタイトルにある『日常に「楽しい!」をもっと』が(一社)グローバルけん玉ネットワークのキャッチフレーズになります。これは私の好きな言葉です。「楽しい」「ワクワクする気持ち」はいくつになっても必要です。本学の教育やこども園、清須市民げんき大学、日々の臨床にもこれらの気持ちが育まれるよう、心掛けていきます。 皆さん、気軽に声をかけてくださいね。そして、楽しく充実した大学生活を送ることを心から願っています。 column_200605.jpg (一社)グローバルけん玉ネットワークHPより(掲載許可済み)
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